eet の次は evas をビルドする。Evas は Enlightenment の華麗なグラフィックを担当する描画関係のライブラリである。
さっそく cygport でビルドすると、configure で躓くことになる。
./configure: line 32832: syntax error near unexpected token `8,' ./configure: line 32832: `EVAS_CONVERT_COLOR(8, RGB, 332, yes)'
どうやら configure.in の m4 マクロが展開されなかったみたい。
こういう時にお世話になるのが ac-archive (というか acinclude) である。これは開発者が頻繁に必要とすると思われる m4 マクロを集めたものである。*1
というわけで evas のビルドの前にこれをインストールする。
一方 cygport ファイルでは src_compile を上書きし、autoreconf する前に acinclude が呼ばれるようにしておく。
src_compile() { cd ${S} acinclude cygautoreconf cd ${B} cygconf cygmake }
これで evas のビルドが可能になる。
ちなみに生成されたソースパッケージに含まれる src.patch に acinclude.m4 が含まれるため、ソースパッケージからリビルドする場合は acinclude を実行する必要はない。つまり src_compile の上書きの必要もなくなる。
*1:acinclude の usage を斜め読みした感じだと、tarball に同梱されている m4 マクロを探してくる機能もあるみたい。実際、acinclude で生成される acinclude.m4 の中身は m4/evas_converter.m4 と同じである。